実印を作成しようとした際に、フルネームのものと苗字だけのものどちらにすべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。実印は一生に一度作る非常に重要なものなため、失敗したくないですよね。そこで、本記事では実印はフルネームと苗字だけのどちらにすべきか解説します。
フルネームの実印と苗字のみの実印の違い
フルネームの印鑑と苗字の印鑑では、いくつか違いがあります。苗字のみの方もいれば、下の名前だけの方、フルネームの方もいます。それぞれにどのような違いがあるのか具体的にみていきましょう。
実印とは
市区町村に登録がしてあり、印鑑証明書の受けられる 「はんこ」 を指します。登録出来る印鑑は一人一本のみとなっており、登録方法は住民登録をしてある市区町村役場または、出張所に登録する印鑑及び本人と確認出来る書類(免許証等)を持参し、備え付けの申請書に必要事項を記載して申請します。
但し、登録は何でも良いという事はなく、地域によって条件は多少異なりますが、
- ゴム印など変形しやすいもの
- 印影が不鮮明なもの、文字の判読が困難なもの
- 印影の直径が8mm未満もしくは25mm以上のもの
などの印鑑では登録出来ません。
また「三文判」といわれる既成印鑑も登録を断られる場合があります。 この印鑑は自動車や電話の売買・担保の設定・不動産取引・遺産相続・法人の役員になる時・公正証書・保証人になる時など重要な書類に押印するものですので、印鑑の管理には十分注意して下さい。印面サイズとして男性は15~18mm、女性は13.5~15mmが一般的です。
苗字だけでも実印作成は可能
印鑑登録できるのは1人につき1本だという事もあり、個人と紐づくよう姓+名のフルネームで
実印は苗字だけでも作成可能です。フルネームでないと印鑑登録できない決まりはないため、問題なく実印として使用できます。
値段にも違いはなし
フルネームになったとしても、値段に違いはありません。フルネームになるから料金が高くなるといった心配はないため、安心して作成できます。ただし、フルネームになると字数が多くなる関係で、一つ大きなサイズの印鑑を作成しなければいけない場合があります。その場合は、サイズで料金が変わるため注文する前に確認が必要です。
下の名前だけでの実印作成も可能
苗字だけも実印登録可能ですが、下の名前だけでも作成できます。ただし、下の名前だけの印鑑を作成する人はあまりいません。苗字のみやフルネームで作成する人が多いため、下の名前のみの印鑑だと、信憑性が低いと感じる人もいるようです。
しかし、未婚の女性など、将来的に姓が変わる人の場合には下の名前のみで印鑑を作成することもあります。
男性はフルネームでの作成が一般的
男性は実印をフルネームで作成する人が多いです。フルネームで印鑑を作成すると、文字のバランスが上手く取れるため、捺印するときれいに収まることが多いです。
実印が必要になるタイミング
どんなタイミングで実印が必要になるのでしょうか。実印がよく使用されるタイミングをいくつかご紹介します。
マンションや家、つまり土地などの不動産を購入・売却するとき
不動産関連の取引(マンションや家、土地などを購入、売却)をする際には、実印が必要になるケースが多いです。不動産の売買は重要な取引であるため、本人の印鑑であることを証明する必要があります。印鑑証明証とともに、取引されることが一般的です。
ローンを組む時
ローンを組む際も実印が必要です。他人の印鑑で捺印していないかチェックが必要なため、本人である証明として実印が必要です。
自動車購入時・売却時・譲渡時
自動車の売買を行うときも、実印を必要とするケースが多いです。新車、中古車問わず車の売買時は実印が必要なケースが多いため、車を購入する前にあらかじめ実印を用意しておきましょう。
遺産相続時
遺産相続時も実印が必要です。遺産相続には相続期間があるため、焦らないためにも事前に実印を準備しておきましょう。
生命保険や自動車保険
生命保険や自動車保険の契約をする際にも、実印を必要とするケースがあります。簡易的な保険では必要ないですが、生命保険など大きな保険契約をする場合は、重要な取引の一つになるため実印が必要になるケースがあります。
保険金を受け取る時
保険金を受け取る際には、実印が必要です。保険金を受け取るのは契約ではないですが、本人確認が必要なため実印の提示を求められます。契約者と受け取り者が異なる契約の場合、受け取る人の実印もあらかじめ用意しておくことが望ましいでしょう。
まとめ
実印は、苗字だけでもフルネームでも自由に作成が可能です。ただし、偽造の防止やさまざまな理由からフルネームでの作成が推奨されるのが一般的です。本記事を参考に自分にぴったりの実印を作成してみましょう。
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