「上司へ送る年賀状はどのようにかくべき?」と悩んでいる人もいるでしょう。上司は目上の人ということもあり、なるべく失礼のない年賀状を送りたいですよね。目上の人へ送る年賀状には、いくつかの書き方やマナーなど覚えておくべき点があります。今回は、上司へ送る年賀状について紹介します。
上司への年賀状は送るのが好ましい
上司への年賀状は、送るのが好ましいです。必ず送らなければいけないわけではありませんが、日頃からお世話になっているお礼を年賀状で伝えることで関係を深めることができます。送った年賀状が話題のネタになることも多く、コミュニケーションを深められる点です。
年賀状を送るデメリットは基本的にないので、社会人としての礼儀もかねて送ってみるのもいいでしょう。
上司へ送る年賀状の一般的な構成
誰に対して送るかを問わず、年賀状は以下の構成で書いていきます。
- 賀詞
- 年始の挨拶と昨年のお礼
- 健康や繁栄などを願う文
- 今後の指導やお願いを伝える文
- 年号と日付
- イラストや写真
- 差出人名
- 一言のメッセージ
賀詞とは、「謹賀新年」などのお祝いの言葉を指します。
年号と日付は、「令和7年 元旦」や「2025年 元旦」のように書くのが基本です。
複数の人に年賀状を送る場合、賀詞から差出人名までは共通の文面でも問題ありません。しかし、お世話になっている上司に対しては、その上司に向けて一言のメッセージを足す方が良いでしょう。
上司へ送る年賀状のあて名の書き方
上司へ送る年賀状のあて名の書き方は、次の通りです。
- マンション名は省略しない
- あて名は住所よりも大きく書く
- 会社名や役職は書かなくてもいい
- 表面は縦書きにする
- 黒インクや筆のペンを使用する
それぞれ詳しく解説します。
マンション名は省略しない
棟名や部屋番号が記載されていれば年賀状は届きますが、目上の人へ送る書面の内容を省略する行為はマナー違反です。マンション名が長かったり難しい漢字が多くて書きづらかったりしても、マンション名も含めて住所欄にすべて記載しましょう。
あて名は住所よりも大きく書く
あて名は住所よりも大きな文字で書きましょう。あて名を大きく書くことは、相手への敬意につながります。あて名と住所の文字を同じ大きさにした方がまとまる場合がありますが、敬意を表すためにあて名を大きく書きましょう。
会社名や役職は書かなくてもいい
会社名や役職は、書かなくても問題ありません。しかし、どうしても書きたい場合は「○○社長」や「○○専務」と書きましょう。「○○社長様」と表記すると、敬称が重複するためです。
「様」を使いたいときは、「代表取締役社長 ○○様」と正式名称で書きます。
表面は縦書きにする
目上の人へ年賀状を書くときは、表面を縦書きにしましょう。年賀状によっては横向きのデザインもあり、統一性を持たせるために両面を横書きで書きたくなるときもあると思います。
しかし、裏面が横書きのデザインであっても、目上の人に送る年賀状の表面は縦書きにするのが礼儀です。
黒インクや筆のペンを使用する
目上の人に送る年賀状は、黒インクや筆ペン、筆を使用するのが基本です。ほかの色のペンはマナー違反にあたるので、なるべく使用しないようにしましょう。
ボールペンも黒インクなのでマナー違反にはなりませんが、日常的に使われる筆記用具であることから年配の人などは好ましく思わない可能性があります。マナーに厳しい人に対して年賀状を書く際は、筆や筆ペンを使用するのが無難です。
上司へ年賀状を送る際に意識するべきマナー
上司へ年賀状を送る際に意識するべきマナーは、次の通りです。
- 元旦に届くように年賀状をポストに入れる
- 二文字以下の賀詞は使わない
- 句読点は使わない
- 忌み言葉は使わない
- 結婚などの報告を兼ねない
- 住所は上司から直接聞く
- 落ち着いたデザインの年賀状を出す
- 日頃の感謝や今後のお世話を添え書きする
それぞれ詳しく解説します。
元旦に届くように年賀状をポストに入れる
年賀状は、元旦に届くように12月25日までにはポストに入れます。年賀状は11月1日頃に販売されますが、12月は年末年始や忘年会などのイベントで忙しく、余裕のなさから作成が遅れがちです。
「いつのまにか年末ギリギリになってしまった」というケースも多いので、年賀状は販売され次第購入し、目上の人の分は優先的に作成しましょう。
二文字以下の賀詞は使わない
目上の人へ年賀状を作成する際は、二文字以下の賀詞を使いません。よく目にする賀詞として「賀正」や「迎春」などが挙げられますが、これらは略語です。
友達同士など親しい仲であれば使用しても問題ないものの、目上の人に賀詞を使うのは失礼に当たることもあります。「謹賀新年」や「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などの賀詞を使うのが無難です。
また、「Happy New Year」などの英語の賀詞も、外資系企業などを除いてふさわしいものではありません。基本的には日本語や漢字の文章の賀詞を使用します。
句読点は使わない
年賀状を書く際に、句読点を使うのはマナー違反です。読点には「区切り」、句点には「終わり」といった意味があり、年賀状に使用すると縁起が悪いとされています。普段文章を書く感覚で作成しないよう気をつけましょう。
読点を付けないと読みづらいときは、区切りの良いところで改行すると読みやすくなります。
忌み言葉は使わない
年賀状を書く際は、縁起の悪い忌み言葉を使用しません。忌み言葉の例としては、流・終・失・去などが挙げられます。「去年はお世話になりました」や「大規模なプロジェクトも終了し」など、無意識に使う恐れがあるので注意が必要です。
「昨年はお世話になりました」や「大規模なプロジェクトも完了し」など、忌み言葉を使わない表現に置き換えるようにしましょう。
結婚などの報告は失礼のないように
結婚や転居などの報告を兼ねたものも多いですが、年賀状はあくまでも新年の挨拶を伝えるものです。報告も兼ねた年賀状を送る際は、文面をよく確認して失礼に当たらないかをチェックしましょう。
失礼に当たらない文面の書き方がわからない場合は、直接報告する手もあります。
住所は上司から直接聞く
年賀状を送る際の住所は、目上の人から直接聞きましょう。ほかの方法で確認すると誤っている可能性がある上、「なぜ住所を知っているのか?」と不審がられる恐れもあるからです。
年賀状を送りたい旨を目上の人に伝えれば、事情がない限り住所を教えてくれるでしょう。
落ち着いたデザインの年賀状を出す
目上の人へ送る年賀状は、なるべく落ち着いたデザインのものを選びます。ビジネスの間柄で送る場合は、落ち着いたデザインがふさわしいためです。特に目上の人にプライベートな要素が強い年賀状を送ると、失礼と受け取られる可能性があります。
派手さがあったり家族やペットなどの写真が入っていたりする年賀状は、親しい人に対して送るのが基本です。
日頃の感謝や今後のお世話を添え書きする
目上の人に年賀状を送る際は、日頃の感謝や今後のお世話を添え書きしましょう。送る相手によって添えたい言葉は異なるので、1枚ずつに伝えたい言葉を書くと気持ちがこもります。
添えたい言葉が思いつかないときは、「昨年にお世話になったことの感謝を伝える」や「来年以降も指導をお願いする」といった文面を添えるのが無難です。
まとめ
今回は、上司へ送る年賀状の書き方について紹介しました。年賀状は目上の人に必ず送らなければいけないわけではありませんが、関係を深められる意味では送るのが好ましいです。
相手が目上の人かを問わず、忌み言葉や二文字以下の賀詞を控えたり、句読点を使わないよう気をつけたりする必要があります。ビジネスの関係である目上の人に対しては、落ち着いたデザインの年賀状に日頃の感謝や今後のお世話の添え書きをしましょう。