銀行印はフルネームで作成・登録できるのか。他の印鑑との違いも解説

印鑑には、個人で使うものや法人が使うものなどさまざまな種類があります。多くの人々が銀行印は印鑑の一種であることは知っていますが、具体的な用途や作成方法についての知識はあまりないかもしれません。しかし、銀行印は個人や法人の財産を守るために非常に重要な印鑑であり、正確な知識を持つことは必要不可欠です。

いただく質問で多いのは「銀行印は苗字で作る?名前で作る?」「銀行印はフルネームでも作れる?」といったものです。多くの場合、銀行印は苗字(姓)で作りますが、名前(名)やフルネーム(姓+名)で作り、口座開設時に登録することもあります。

今回は銀行印の概要を説明しつつ、銀行印をフルネームで作成・登録する方法についても解説いたします。

銀行印とは

銀行印とは、口座開設時に銀行に登録するはんこで、主に個人や法人が銀行業務を行う際に使用する印章のことを指します。銀行印は、銀行が取り扱う各種書類に押されることで正式な手続きが完了するためのものであり預金や融資などの重要な業務に欠かせないものとなっています。

銀行印には、個人名や法人名などが刻まれており、銀行印を持っている本人のみが使用することが見込まれます。また、銀行印は取り扱いに注意を払い、紛失や盗難に注意する必要があります。銀行印には厳格な法律や規則が定められており、不正使用や不適切な管理は厳しく罰せられることがあります。

銀行印を使う場所は以下のとおりです。

  • 口座から現金を引き出すために、窓口で手続きを行う場合
  • クレジットカードを申請する際
  • 小切手や手形を作成する際
  • 金融機関(銀行・信用金庫)で口座開設するとき

他には、住所変更・取引支店の変更または氏名変更など、過去に届出している内容を変更するときに銀行印を求められます。用途を認識することで必要な時に銀行印の忘れを防ぐことが可能です。

実印との違い

実印とは、個人の意思決定を公的に証明するための印鑑のことです。

実印は家や車の契約で利用するのに対して、銀行印は銀行手続きに特化して使用します。窓口手続きなどの日常的な使用になるため、実印に比べると重要度は下がります。

認印との違い

認印とは簡単にいうと届出を出していない印鑑のことです。

認印は、日常生活において頻繁に使用される印鑑の一つであり、例えば郵便物を受け取った際や、取引先への書類提出時に必要となることがあります。具体的には見積書、領収書やその他対外的な契約書や、社内の稟議書などにも使われます。

銀行印をフルネームで作成・登録できるか

結論から述べますと、銀行印をフルネームで作成・登録ができます。

銀行印の刻印内容には、厳格な規定がありません。口座を開設する銀行にもよりますが印面に絵柄が入ったデザイン印鑑でも登録できます。銀行印にイラストを入れたい場合は、銀行に事前に確認することをおすすめします。

銀行印をフルネームで作るメリット・デメリット

銀行印をフルネームで作るのは、メリット・デメリットがあります。事前に理解することで納得のいく銀行印を作れます。

銀行印をフルネームで作るメリット

銀行印をフルネームで作るメリットは以下の3つです。

メリット

  • 特別感が出る
  • 個人情報の保護
  • 見栄えが良い

特別感が出る

銀行印をフルネームで作ると特別感がでます。

一般的には苗字で印鑑を作るので他の人と差別化ができます。それにより相手に覚えてもらえて、コミュニケーションの場でも役に立ちます。また、特別な銀行印を所持している認識になり仕事へのモチベーションも高まります。

個人情報の保護

銀行印をフルネームで作ると個人情報の保護ができます。
フルネームを銀行印に使用することで、印影のデザインが複雑になり、偽造や不正利用などから個人情報を守れます。また、フルネームを使用することで、誰が銀行印を使用したかを明確できます。

見栄えが良い

銀行印をフルネームで作ることで見栄えがよいです。

フルネームを銀行印に使用することで、銀行印のデザインやイメージを自由に選べて、自分らしい銀行印を作れます。また、フルネームを使用することで、オリジナリティーのある銀行印を作成できます。

銀行印をフルネームで作るデメリット

銀行印をフルネームで作るデメリットは以下の3つです。

デメリット

  • 長すぎる
  • 複雑で認識しづらい
  • 手書きの場合には作成が難しい

文字数が多すぎる

フルネームを使用する場合、銀行印の文字数が多くなりすぎる場合があります。銀行印は、サイズが小さいため、長いフルネームを使用すると文字が小さくなって読みづらくなってしまう場合があります。
銀行印の文字数が多くなりすぎる場合には大きめのサイズ(直径)で銀行印を作成することをおすすめします。

銀行印をフルネームで作成・登録方法

銀行印をフルネームで作成・登録する方法

  1. フルネームを確認する
  2. 銀行印の素材やサイズを決定する
  3. デザインを考える
  4. 銀行印屋に依頼する
  5. 銀行印を登録する

1.フルネームを確認する

まず、自分の正式なフルネームを確認します。通称などを使わず住民票と同じ姓名で銀行印を作りましょう。

2.銀行印の素材やサイズを決定する

次に、銀行印の素材やサイズを決めます。銀行印は、一般的には象牙や牛の角、金属などの素材で作られ、多くは直径12~18ミリ程度の大きさです。通常、銀行印は実印よりもひとまわり小さく作成されることが一般的ですが、フルネームの場合には大きめのサイズで作ったほうが文字のおさまりが良く、

3.デザインを考える

フルネームを銀行印にする場合、デザインも重要です。シンプルで明快なデザインが好まれます。また、自分らしい銀行印を作りたい場合は、デザインにこだわれます。デザインの他に、彫刻方法・判の材質を決めます。

4.銀行印屋に依頼する

最後に、銀行印屋に依頼して銀行印を作ります。銀行印屋には、自分でデザインを考えて注文する方法と、店舗でサンプルを見ながらオーダーする方法があります。銀行印屋によっては、オンライン注文も可能な場合があります。

銀行印の刻印の向き

銀行印は横彫りに彫刻するのが一般的です。

銀行印に姓や名前を横に彫刻する場合、一般的には右から左に読めるように彫ることが一般的です。これは、印鑑を押す際にスムーズに読み取ることができるためです。

5.銀行印を登録する

銀行印を作成したら、銀行や金融機関に登録する必要があります。登録方法は、各銀行や金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

複数の金融機関で口座開設する場合、同じ銀行印を使い回しても違法。にはなりません。ただ、セキュリティ面から考えると盗難や複製のリスクが高まるので危険です。そのため、金融機関ごとに登録する銀行印をわけたほうが安全です。銀行印をわけるのは手間ですが、もしものことを考えたら実施しておいたほうが無難です。

まとめ

銀行印をフルネームで作成・登録する方法について解説いたしました。銀行印をフルネームで作成するメリット・デメリットを理解しておけば、納得して銀行印を作れます。銀行印は何度も作るような印鑑ではありません。そのため、作成方法やデザインにこだわり一生ものの銀行印をつくりましょう。

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