印鑑を押し間違えた時はどうすればいい?訂正方法について解説

印鑑を押す書類は重要なものが多いため、押し間違いには十分注意して押す必要があります。しかし、どれだけ注意していても間違いというものは発生するものです。他方で、印鑑を押し間違えた時、どのように訂正すれば良いのか分らない方は多いのではないでしょうか。そこで、本記事では印鑑を押し間違えた時の対応や訂正方法について解説します。

実印に関わる押し間違え1

実印を押す場所を間違えた際や、実印ではない印鑑を使用してしまった場合、訂正するにはどうすればよいでしょうか。以下では実印の押し間違えの場面毎に、適切な訂正方法を紹介します。

場所を間違えた時の訂正

実印を押す場所を間違えたときの訂正方法は、誤って押してしまった場所を修正して、正しい場所に実印を押し直します。具体的な方法としてはまず、実印を間違えて押してしまった場所の上から、ボールペンなどで二重線を書いて打ち消します。
次に押し間違えた実印の印影と少し重なるようにして、訂正の意味で実印を押します。その後正しい場所に実印を押したら、訂正完了です。二重線を書いて訂正印を押し、正しい場所に捺印することで、実印押印場所の間違えをカバーできます。

印鑑を間違えた時の訂正

印鑑の種類を間違えて、実印を押すべき場所に別の印鑑を押してしまった場合は、押してしまった印鑑を訂正して近くに実印を押します。押してしまった印鑑の訂正方法は、印鑑を押す場所を間違えたときと同じです。二重線を書いて、間違えた印鑑と少し重なるように訂正印を押します。

正しい実印を押すときは、訂正印の横など空いている場所に、ほかの印影と重ならないように実印を押します。この方法で、押す印鑑を間違えたので修正して実印を押した、ということが伝わります。

実印に関わる押し間違え2

実印を綺麗に押せなかった場合は訂正すべきでしょうか。また訂正するにはどのような方法を取ればいいでしょうか。以下では、実印を綺麗に押せなかった場合の訂正の仕方を紹介します。

しっかりと押せなかった時の訂正

実印を押したけれど霞んだり滲んだりしてしまい、印影がしっかりと出なかった場合、訂正し実印を押し直します。実印は、役所に登録した印影と実際に書類に押した印影とが一致していなければ、効力を発揮しません。よって実印を上手く押せなかった場合は、綺麗に印影が出るように押し直す必要があります。
実印がしっかりと押せなかった場合はまず、間違えた印影の上からボールペンなどで二重線を引き、印影を打ち消します。その後は横などの空いている場所に、押し間違えた印影と重ならないように実印を押し直します。上手く実印の印影が出たら訂正完了です。

向きを間違えた時の訂正

実印を傾いた状態で押してしまったり、逆さまに押してしまったりして訂正したい場合、二重線と訂正印で消して押印し直します。実印の証明は、登録した印影と一致するかによって行われます。そのため印影がハッキリ映っていれば、向きがまっすぐでなくても問題ありません。
しかし逆さまに押してしまうなどした場合は、もっと綺麗に押し直したいと思う方もいます。その場合は押してしまったものを訂正して、実印を押し直すのも可能です。訂正する場合は消したい印影に二重線を引いて、少し重なるように訂正印を押します。その後、実印を押し直せば訂正完了です。

訂正の際の注意点

印鑑の押し間違えを訂正する場合に正しい方法で行わないと、押し直した印鑑の効力や文書の信用性がなくなってしまうおそれがあります。以下では、印鑑の押し間違えを訂正する際の注意点について解説します。

二重線のみで訂正する

印鑑を押し間違えたときに二重線を引いて訂正することは多々ありますが、この方法は正式な訂正方法ではありません。線を引いて訂正することが可能な場合もありますが、公的な文書の場合は訂正方法が不十分な場合もあります。
印鑑を押し間違えてしまった場合は二重線を引くだけではなく、訂正印を押した上で、近くの場所に印鑑を押し直しましょう。正しい方法で訂正を行えば、公的な文書であっても問題なく効力が発揮されます。

上からかぶせて押す

もし印鑑を押し間違えてしまっても、上から再度かぶせて押すことはやめましょう。印鑑を押した際に霞むなどして綺麗に押せなかった場合、上からもう一度重ねて押そうとするのはよくありがちな修正方法です。
しかし、一度押された印影の上から印鑑を綺麗に重ねて押すのは難しいことです。とくに実印の場合は印影がぐちゃぐちゃだと、照合が上手くできず無駄になる可能性があります。印鑑が綺麗に押せなかったときは、二重線を引いて横に押し直しましょう。

横に捺印する

印鑑の押し間違えを修正したいとき、横に改めて捺印するだけでは不十分な場合があります。訂正のために一度押した印鑑の横に再度捺印するのは、正式な訂正方法ではありません。書類に印影が複数あると、「複数回印鑑を押したのには何か意味があるのか」と相手を混乱させてしまう可能性があります。
印鑑の押し間違えを訂正したい場合は基本的に、間違えた印影を二重線で消して訂正印を押し、近くに改めて印鑑を押し直しましょう。こうすることで、印鑑を押し間違えたため訂正したのだと相手にも伝わります。

修正液・修正テープを使う

印鑑の押し間違えを修正したいからといって、修正液や修正テープを使うのは控えましょう。印鑑の押し間違えは修正液や修正テープを使った方が綺麗に訂正できるため、これらを使いたいと考える方は多いです。
しかし修正液・修正テープを使うと誰が間違えを訂正したのか分からず、文書の信頼性が低下したり改ざんが疑われたりする場合があります。印鑑の押し間違えを直すときは、二重線と訂正印を使った正式な方法で訂正を行いましょう。

失敗しない印鑑の押し方

印鑑を押す際は、押し方や使うアイテムに気をつけると、失敗せず綺麗な印影が押せます。以下では、失敗しない印鑑の押し方について説明します。

朱肉は適量をつける

朱肉を使用する際は適量をつけることが大切です。朱肉を使いすぎると印影が滲んでぼやけてしまい、反対に少なすぎるとかすれてしまいます。印鑑に朱肉をつけるときは、ポンポンと印面全体に適度な量がつくようにしましょう。

捺印マットを敷いて押す

印鑑を押印する際は、机の上など硬い面を下にして押すのではなく、柔らかい捺印マットを敷いてから押すのがおすすめです。これにより印影が均等につき、また印鑑や文書に傷がつくことも防ぎます。

印鑑は3本の指で持ち、真上から押す

印鑑を押す際は、薬指と人差し指、中指の3本の指で印鑑を持ちます。そして押印の際は利き手にもう片方の手を添えて、真上から均等に力をかけて印鑑を押します。その後、上下左右に軽く力をかけた後に離すと印影が綺麗に出ます。

まとめ

実印は重要な書類に押印するもののため、押し間違えた時には正しく訂正を行う必要があります。押し間違えの内容に応じて適切な訂正方法があります。本記事を参考に正しい方法で訂正を行いましょう。

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